カシオペア紀行 展望スイート Part3

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原ノ町駅を出発後シャワーに入り、カシオペアの紫の浴衣に着替える。

常磐線を走破し仙台に到着するまでの間は展望席からの夜の景色を楽しむことにした。

ここから先も津波で被害を受けた区間があり、新しくできた高架線をそこそこのスピードで走っていく爽快感があった。

東北本線との合流駅である岩沼駅の手前で阿武隈川を渡る。進行方向右手にはこの時間でもまだ稼働している工場群の夜景が見えた。

 

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もう終電が終わり明かりが落とされている駅もあったが、岩沼駅のホームには撮影している人が一人だけいた。出発の際、1人でこちらに手を振ってくれたので、こちらも振り返す。

 

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仙台駅到着の直前で驚いたのは、既に隣の線路では保線作業が始められていたこと。夜行列車が夜間の貴重な保線作業の時間を削ってしまっているのは難しい問題。しかし、このような危険な作業のうえに日本の鉄道の安全が守られていると思うと、頭が上がらない。

仙台到着は0:30過ぎ、もう完全に終電が終わっていて、ホームには誰もいなかった。このような仙台駅を見る機会はなかなかないだろう。

 

本来は仙台を出てすぐに寝ようと思ったが、最近導入した一眼レフカメラで色々な写真を撮っていたら、松島の少し北、鹿島台駅まで来てしまった。

 

トンネル内でシャッタースピードを遅くして撮った。赤いのはテールランプ(肉眼では見えない)。

 

ここで列車は1時間ほど停車。終点盛岡まであと150kmもないが、到着まであと6時間以上ある。ここから先は、多くの駅で運転停車を行い、時間を稼ぎながら進む。

 

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ここでようやくベットに入り寝ることにしたが、寝台列車が止まっている状態だと違和感でなかなか寝付けず、布団の中で再び列車は動き出し、また20分ほど走って停車した。またこの駅で30分ほど停車するが、自分はここで眠りについた。

 

朝5時過ぎに起床、列車は一ノ関駅のホームのない中線に停車中。あらかじめ列車の時刻表が配られていたので、起きる時間は決めていた。3:20に一ノ関駅に到着後、ここで2時間停車することになっていた。

もうすでに日は出ており、そとはすっかり明るくなっていた。ここから先でも撮り鉄の数はそこそこいた。盛岡到着まであと2時間だが、またこの先も停車があるので、走ってる時間は1時間ほど。

 

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列車は朝日に照らされながら東北本線の平野部を走り、北上駅に到着。ここで30分の停車があるので、この間に朝の支度を済ませた。

 

北上駅を出てまた20分走り、日詰駅で20分の停車、ここで降りる支度を殆ど済ませ、最後の景色を楽しむ。最後は新幹線と並走する直線区間を疾走、盛岡貨物ターミナルを通過、北上川を渡り盛岡駅に到着。

 

仙台以北はかなり停車の多い運転だったが、寝たり、支度をしたりで有効活用できたと思う。

7:30の到着はやはり早く、少し名残惜しさもあるが、常磐線の景色をこの個室から見れたので満足。青森や秋田行ならあと1-2時間長く乗ってられるが、盛岡行でもこの個室に乗ること自体出来てよかったと思う。

 

機回し(機関車の向きを変える作業)をしていたので、おそらくすぐに東京方面へ引き返すのだろう。盛岡や青森では寝台や食堂車の整備ができず、上り列車を運転できないことも、この列車の値上がりの原因の1つかもしれない。

 

この日は南部片富士で知られる岩手山が、今までで1番といっていいほどきれいに見えると添乗員さんが言っていた。

 

上野からゆっくり15時間かけて盛岡へ。

Google mapで自動車の所要時間を調べたら、有料道路ナシで12時間だった。

 

このあとは、北東北の桜の名所を3日間かけてめぐるツアーとなった。

参加人数もそれほど多くなく、和気あいあいとした楽しいツアーだった。