カシオペア紀行 展望スイート Part1
1999年から2016年まで、上野〜札幌間を結んでいた、寝台特急カシオペア。
北海道新幹線の開通とともに定期運行を終了し、その後も団体臨時列車としての運転を続けていたが、2017年を最後に北海道に足を踏み入れることは無くなった。
現在はJR東日本管内(一部第三セクター路線を含む)のみで団体臨時列車として不定期に運行をしている。
また値段も定期運行時より格段に高く、鉄道マニアでさえも気軽に乗るのは難しい列車となっている。
自分は定期運行時代にカシオペアに乗ったことは残念ながらなく、多少高いお金を払ってでも一度乗ってみたいと考えていたところ。
そしたらなんと、運良く1番人気の展望スイートの部屋を予約することができた。
もちろん世界で1つしかないこの部屋。
今回は上野発、盛岡行きの列車。
札幌まで行っていた時代に比べるとかなり走行距離は短くなっているが、途中運転停車などで時間を潰しながら、ゆっくり15時間ほどかけて走る。
団体臨時列車になってからは、下車後のツアーなどとセットで販売されることが殆どであり、今回もそのためかなりの高額だったが、母親が一緒に来てくれたため乗車することが叶った。ここで改めて感謝申し上げたい。
出発は数々の夜行列車の出発ホーム、伝統の上野駅13番ホームから。
発車約50分前から入線しており、ちょうどエスカレーターを降りているタイミングで列車が入ってきてしまったため、残念ながらバック運転でホームに入ってくる姿を撮影することはできなかった。
50分という長い停車時間を使い、ゆっくりと記念撮影。乗客だけでなく、駅員さんや乗務員さんたちもカシオペアの写真を撮っていたことからも、この車両の人気が窺えた。
そしてこれが今回乗車する、展望スイートの客室内。 後ろの景色を180度見渡せる大きな窓ガラスが特徴。
またカシオペアの中でも上級の客室には、室内にシャワーが設置されており、水は18分間出すことができる。
アルコール類のサービスも上級客室のみのサービス。
ちなみにカシオペアの上級客室には展望スイートの他に2種類あり、1室の中で1階と2階を行き来できるカシオペアスイート メゾネットタイプと、車端部に設置された平屋タイプのカシオペアデラックスがある。
16時36分、駅員さんと撮影に来た鉄道ファンに見送られて上野駅を発車。
普段の盛岡行きのカシオペア号は東北本線で宇都宮、福島を通って仙台、そして盛岡へ至る。
しかし、今回の運転では、水戸、いわきを通る常磐線を経由して仙台まで向かい、そこから東北本線で盛岡へと向かうルートとなっている。
仙台まで普段とは違うルートで走るため、沿線にはかなり撮影している人たちがいた。
実際にTwitterで「2022/04/23 カシオペア」と検索したところ、自分が写り込んでいる写真が何枚か見つかった。
展望室から見る都会の景色は素晴らしく迫力があった。
上野駅発車直後は多くの路線と並走して走り、北千住ー取手間では、普通列車を抜きながら複々線を飛ばして走るのがとても爽快だった。
田舎ののどかな景色もいいが、やはり展望室の大窓からこの都会の景色を見ると、普段の列車とは全く違う見え方になる。
沿線には撮り鉄だけでなく、親子などもカシオペアの通過を見届けており、こちらに向かって手を振ってくれる人に手を振りかえすので忙しかった。
To be continued...